こんにちは!
今回はお産の兆候・進み方や、陣痛の感じ方、どうやったらお産が進むのかを説明します。
今まさにお産が間近な方も読まれているかもしれませんね!
お産がどのように進むのかイメージできると、『いつまで続くのだろう』という不安が軽減できるかもしれません。
助産師がお産を順調に進めるために行うケアについてもいくつかご紹介します。
是非気になる項目だけでもチェックしてみてくださいね。
目次
お産の兆候・進み方
赤ちゃんはポーン!と突然生まれてくれるわけではありません。
赤ちゃんは子宮の出口を通過して、膣や骨盤で囲まれた産道を通り、膣の出口を通過して産まれてきます。
この子宮の出口は子宮口と言い、妊娠中は赤ちゃんが出てこないようにしっかりと閉じています。
産道と呼ばれる赤ちゃんの通り道は、赤ちゃんがゆっくり通過することで、少しずつ伸ばされていきます。
赤ちゃんが急速に進みすぎると、伸展が不十分で切れてしまうリスクがあります。
お産が始まる兆候としてよく言われるのは、
・おしるしがある(粘り気のある血が混ざった分泌液が出る)
・胃がすっきりする
・頻尿になる
・呼吸しやすくなる
などが言われています。
お徴(おしるし)とは、子宮口が開き、子宮から赤ちゃんを包んでいる膜が剥がれる時に起こる少量の出血で、粘り気があることが特徴です。
陣痛が来ると、子宮口が少しずつ開き、赤ちゃんが少しずつ下降してきます。
それに合わせて陣痛も強くなっていき、そのピークを迎えて赤ちゃんが生まれます。
陣痛が来てから赤ちゃんが生まれるまでにかかる平均時間は、
・初産婦さんで約15~16時間
・経産婦さんは約7~8時間程度
と言われています。
しかしこれはかなり個人差があり、初産婦さんでも3時間ほどで産んでしまう方もいれば、経産婦さんでも時間がかかる方もいらっしゃいます。
本当に人それぞれなので、人と比べることはあまり意味がありません。
経産婦さんの場合だと、ご自身の初産の時にかかった時間の半分程度の時間で生まれる、と想定しておくと良いでしょう。
よくお友達やご家族から『○○を食べたから早く進んだ』『○○をしなかったから進まないんだ』と言われてしまい、自分が悪いのかなと落ち込んでしまう方もいますが、そのような他人の体験談は全然参考にならないので、まっっったく気にしなくて大丈夫です!!!
(こういったことで産婦さんに無駄なプレッシャーを与える人本当に大嫌いです。出来るだけ強く張り倒して二度と余計な口叩けなくしてやりたいです。)
陣痛の感じ方
陣痛の始まり
お産の進み具合を自分で判断するために、陣痛のことを知っておくことは大切です。
これは陣痛だ!と判断する時に大切なことは、
➀痛みがあること・・・規則的に子宮が張っていても痛みを感じなければ陣痛ではない
②規則的であること・・・波のように痛くなったり落ち着いたりを一定の間隔(10分以内)で繰り返す
この2つです。
ここでの痛みとは、『なんか痛いかなぁ?これかなぁ?』みたいな曖昧な痛みではありません。
個人差はありますが、大抵の場合痛い時に会話が続かなくなったり、顔が歪んだり、深呼吸で痛み逃しをしたくなったり、声が出てしまったりするような痛みです。(※そこまで痛みを感じない人もいます。)
痛みの感じ方は人それぞれですが、生理痛のような痛み、お腹を下した時の痛み、腰の痛み、下腹部の痛みなどと言われる方が多いです。
お産が進むにつれて痛みは徐々に強くなり、痛みの間隔が少しずつ短くなっていきます。
痛みを感じる場所も少しずつ下の方に移動していきます。
お産の前半(子宮口3~6㎝くらいまで)で感じる痛み
子宮の収縮と、子宮口が開いてくることによって起こる痛みです。
痛みはあるものの、まだ冷静に会話ができたり、痛くない時には眠ったり食事をとったりできる時期です。
この先強くなるお産に向けて、しっかりとエネルギーをとって体力をつけておくことが大切です。
眠くなったら寝てしまっても良いでしょう。
痛みを感じる場所は後半に比べると少し高めの位置で、腰の上の辺りから仙骨(おしりの平らな骨)や、両骨盤の上の方、下腹部の辺りで痛みを感じることが多いです。
痛みの間隔は10分間隔から徐々に短くなっていき、2-3分間隔くらいになってきます。
お産の後半(子宮口6~10㎝まで)で感じる痛み
赤ちゃんが下降し、赤ちゃんの頭で産道や骨盤が圧迫されることで痛みを感じる場所が変化します。
痛みの強さも前半に比べると強くなり、痛い時には大声で叫び、痛くない時にはぐったりと会話もできなくなってきます。
中には痛みによって吐いてしまったりパニックになったりする人もいます。
痛みを感じる場所は下がってきて、肛門が中から押される感じ、大きい便が出したくなる感じがしてきます。 ここまで赤ちゃんが下がってくると子宮口も全開に近くなり、かなり『いきみたい!』という感覚が出てきます。
この『いきみたい!』という感覚は、排便をガマンしているような感覚だったり、お腹に力を入れずにはいられない感じだったりします。
とにかく、何かを下から出したい!という感覚に襲われます。
陣痛の間隔は平均的に2-3分になり、痛みの持続は1分近く続くようになると言われています。
こうなるとゴールは目前です。
どうすればお産が進むのか
ずばり、お産が進まない原因を取り除くことと、お産が進むと言われている事を試してみることです。
お産が進みにくい原因と対策
・赤ちゃんが大きい
赤ちゃんが大きいとゆっくりとお産が進むことが多いです。これは仕方のないことですので、自分を責めずに、焦らずにお産が進むのを待ちましょう。寝ている状態よりも、座ったり立ったりすると重力が赤ちゃんを下降させ、お産を助けてくれます。
・骨盤が狭い
骨盤を開くためには、あぐらをかいて座ったり、横になる際に足の間にクッションを挟んだりしてみましょう。股関節周りをほぐすためにスクワットや船漕ぎ運動をしてみたり、時には股関節をマッサージしてみましょう。
赤ちゃんは産道をスムーズに通過するために、体を回しながら下降してきます。赤ちゃんが下降してくるときに回ることを回旋といいます。回旋を助けるためには、体勢を変えながら過ごすと良いでしょう。
赤ちゃんの背中が母の左側にある場合・・・母の右側を下にして寝る
赤ちゃんの背中が母の右側にある場合・・・母の左側を下にして寝る
・エネルギー、水分不足
お産ではフルマラソン並みのカロリーを消費します。エネルギーや水分が不足していては当然子宮も体もバテてしまいます。ゼリーやスポーツドリンクなど、食欲がなくても食べられるものを少しでも口にして、こまめにエネルギーや水分を摂取することを心掛けましょう。
・体力の消耗
夜一睡もできずにお産に臨むこともあると思います。痛みの中で中々眠れないと思いますが、少しでも眠気を感じるのであれば、短い時間でも目を瞑って寝てみると、その後グーっとお産が進むことがあります。
お産が進みやすいこと
・リラックス
お産を進めるホルモンはオキシトシンといい、実はリラックスしている時によく出るホルモンなのです。さらに陣痛で痛みが強くなると、βエンドルフィンという「脳内麻薬」とも呼ばれている痛みを和らげるホルモンも出ます。緊張していたり不安な気持ちでいると、これらのホルモンの効果が弱まってしまいます。音楽を聴いたり、好きな香りを楽しんだり、部屋の明るさを調節してみたり、自分がリラックスできる方法を試してみましょう。
・体勢の工夫
重力を味方につける体勢をとるとお産が進みやすいです。寝転んでいるより、座ってみたり立ってみたりした方が赤ちゃんが下がってきやすくなります。上記に記載したように、右向き/左向きで横になってみても良いでしょう。しかし、楽な体勢をとることも大切なので出来る範囲で心掛けてみましょう。
・入浴や足浴(シャワー浴も)
体が温まり血液循環がよくなる効果やリラックス効果があり、お産が進むことが多いです。破水している場合は入浴は出来ないことが多いので、足浴やシャワー浴を行ってみてはいかかでしょうか。
・歩行や昇降運動
痛みのある中動くのはしんどいですが、あと一押し陣痛を強めてお産を進めたい時に助産師がよく提案します。何故だか説明できませんが、体を動かすことでお産がグッと進みます。歩行や階段の上り下りなどが出来る環境でしたら是非試してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したケアはほんの一部で、病院や産院によってはもっと色々なことに取り組んでいることもあります。
鍼灸など出来るところもあります。ご自身の分娩施設でどんなことができるのか聞いてみてもいいかもしれません。
この記事を読んでくださった妊産婦さんのお産がスムーズに進むことをお祈りしています!
素敵なお産体験にもなりますように・・・。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。また見てねー!
ソラ
(ここで紹介したのはあくまで一般論ですので、全ての人に当てはまるとは限りませんので、あくまで参考程度にお考え下さい。)